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女性の生き方 in ドイツ4

女性

 

今日は私の前の住まいのお隣だった、素敵なレディのお話を
書かせていただきます。

お年・・・
さて、おいくつなんでしょうか。。。

ショートカットの髪の毛は、シルバーで、お孫さんも何人かいらっしゃり、
お子さん3人は、皆さんすでにそれぞれの家庭を築いていますから、
70代くらいなのかなという想像です。

この方、小柄なお体のなかに、パワフルなターボパワー搭載と言った感じで、
おひとり暮らしながら、庭のお世話も自分で美しくされ、

生き生きと、社会との関わりを濃く持ちながら、
同時にご自分らしくしなやかに、生きていらっしゃいます。

瞑想なども生活に取りいれていると伺ったことがあり、
友人には、瞑想について本を書いた方もいるとか。

彼女の手による丹精された美しい庭の一角には、ブッダが座り、
毎日の日課として、そこに目を向けることで、即静けさに繋がれるのだと伺い、
なんて素敵なんだろう♪と思いました。

彼女の庭には、大きな大きな木があり、私はその木が大好きでした。
きっとその場所は、今も小鳥にとって、素敵な憩いの場になっていると思います。

そのDame、ドイツ語でレディという意味ですが、
ファーストネームでね♪とおっしゃって下さり、
Bさん、実は未亡人です。
しかも、割に若い時にご主人を亡くされたのです。

私にはその体験が本当にどういうことなのか、
分かる由がなく、ただ想像するだけですけれど、
3人の子供を抱えた女性にとって、ご主人が事故によって
急死するという衝撃は、堪えがたいものであったろうと思います。

ご主人はパイロットであり、墜落事故だったそうです。

けれど。。。その痛ましい体験を経験されている彼女、
その姿、今の表情からは、そんなことは伺い知ることは出来ません。

日々活動的に生き、友人知人もとても多く、
家族も大切に、
また画家として、時々個展も開くという、

多方面で人生を充実させるマスターのような彼女。

私は女性性を多面的に大事にして生きる、ロールモデルとして
彼女を眺めることができることをとても幸せだと思いました。

誰の人生にも、色々な悲しいこと、自分でコントロール出来ない出来事
たくさん起こると思います。

その際でも、どんな風に自分の人生の舵取りをするのかというパワーは、
平等に与えられています。

不幸と見える出来事に、打ちひしがれて勇気を失ってゆくのか。。。

悲しみは悲しみとして充分感じながらも、自分の人生に対して
その後も責任を持って生きてゆくのか。。。

その姿勢が、その人その人の人生のスタイルを創るのだと思います。

私たちが越して来た時、彼女は引っ越し数日してから
お庭のお花の小さな花束、仰々しくない、負担を感じさせないものを
さりげなく贈ってくださいました。

それは引っ越し後の、騒然とした中にあって、
そのお花からの潤いがとても貴重なものとして、心身ともに疲れた私に伝わってきました。

素敵な贈り物、それをさりげなく考えられる、彼女の賢さと
思いやりを感じたものです。

隣人としてきもちよく付きあいいただけたのも、
彼女のお年を重ねた中での知恵なども
多分にサポートとしてあったからだと思います。

(彼女からも、引越しの際に「今までで一番心地の良い隣人さんだったわ!」と
言っていただき、うれしかったです。)

そして毎年、画家の彼女は手作りの版画のクリスマスカードを
ポストに入れて下さり、

気持ちのよいクリスマスと、新しい年が迎えられる幸せを
改めて感じる瞬間でもありました。

年を重ねるごとに、知恵と思いやりが深まり、
そして同時に、子供のような柔軟さも忘れることなく、
自分の人生を積極的にクリエイトしてゆく気概。

彼女から刺激を受けとることができたことは、ひとつのギフトでした。

幸せは人に期待するのではなく、自分が探して行動して
シェアして、自分がガーデナーのように日々世話することで
育ってゆくもの。

彼女の美しい庭には、彼女の毎日を大切に生きる美しさが
反映されていました♪