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女性の生き方 in ドイツ5

女性

 

今回は、前のご近所さんであった、もうひとりの素敵な女性について
書かせていただきます。

前回も、自立した生き生きとした女性をご紹介しましたが、

今回の彼女、Hさんもまた、
自分らしいスタイルを持つ、人生の楽しみを味わうことのとても上手な、
素敵な女性です。

彼女のご主人はパイロットなのですが、
白髪の髪ながら、表情、体の動きはさすがにしなやかで若々しく、
心もとてもオープンで、
ご主人もとても魅力的な、仲良しご夫婦です。

時々手を繋いでお出かけする姿は、なんだか微笑ましいです。

このご夫婦、実はどちらも二度目の結婚で、
今一緒に住んでいるのは、ご夫婦と、Hさんの最初の結婚でのお子さんで、
大学生になる男の子です。

(大学生の男の子も、ガールフレンドを時々連れてきますし、
ご主人の娘さんも、ご家族の集まりにボーイフレンドと
参加していたりします。)

その子以外にも、一緒には住んでいないものの、
行事のたびに合流して、一緒に楽しむご主人の子供さん達もいて、
とてもにぎやかなご家族で、
長期旅行なども一緒に楽しんでいらっしゃいました。

いわゆる、パッチワークファミリーと言えるのでしょうが、
とても仲良しで、さわやかで、
素敵なご家族だなぁといつも思ってみていました。

二人のなれ初めは、航空会社に勤務していたのですが、
そこでパーティーがあって出会い、
その時から、当時はまだHさんには別のボーイフレンドが
いたのだそうですが、
ご主人は魅力的な人だ!と内心すでに好きだったらしいです。^^

そして結局お二人はその後、ご縁が深まり、一緒の人生ということになり、
柔軟にお二人の生活と子供さん達の生活を現在作っている訳ですが、

自立した女性のHさんの姿には、
疲れた様子や陰りや悩みなどを、感じることはほとんどありません。

上手に様々をバランスして、自分の楽しみ、世界もしっかり持つ彼女は
女性の私からみても、とても魅力的です。

栗色の、ソバージュのような天然のカールが軽やかで、
特に凝ったお化粧も装いもせず、シンプルでスポーティな雰囲気の彼女、
どこか、ドーンとした安定感もある方でした。

そして、毎日朝早くから仕事へと向かっていました。

そして仕事と家庭の両立ということでは、
上手に、外部やご主人のサポートを受け取っていました。

たとえば、お掃除、
定期的に、お掃除の人に来てもらい、
自分でなくても良い家事は、自分の義務から離して
その分、自分のより大切なもののための時間を確保します。

彼女の場合、友人も多くて、ご近所にとても親しい友がいて、
仕事がお休みの時は、女同士の素敵タイムを満喫したり、
スポーツをしたりしていました。

あるいは、こちらドイツではとても一般的なのですが、
食事なども、一日の内に調理したものを食べるのは一回で、
他の時、たとえばお昼を社食で食べるとして、
夕食は、おいしいハムやチーズ、パンを買って来て、
それを並べて、家族そろっての団欒で食べます。

これは火を使わないことから、
カルテス・エッセン(冷たい食事)と言われますが、
とても多くのご家庭がこんな感じなのではないかと思います。

私の夫の育った家庭でも、お義父さんは家の近くで働いていたため、
お昼がメインで、やはり夕食はカルテスエッセンが多かったそうです。

私は当初、このカルテス・エッセンを、手抜きとしか思えなくて、
あまり食べたいなと思いませんでしたが、

この形にすることで、忙しい働く女性は
仕事を終えてからの時間、ゆったり夕食を味わったり、
別のことに時間を費やすことが可能になります。

急いで慌しく作り、忙しさのあまり不機嫌でいるより、
家族が負担なく、そろって楽しく食事をとれる方が、
家族団欒の時間として、活きてきますね。

栄養の側面だけが大切なことではなく、
情緒的、心理的心地よいつながりが、家族の中では食を通しても、
築かれてゆきます。

合理的なドイツ人らしい発想ですが、その点から、見習って良いところもあります。

家事に手を抜くというと言葉が悪いですが、
自分でなくても出来ることは、他の人にお願いしたり、
何がより大切なのか、その視点からバランスを取ることで、

仕事や家事で忙しい中にも、
自分らしい人生、生活をクリエイトする余裕が生まれます。

そんな実践的な知恵を豊かに持つHさんの暮らしぶりは
やはり私にとってもとても刺激になりました。

あれもしなくては、これもしなくては。。。
女性は色々な方面に to do リストがあったりします。

けれど、それをどう管理し、合理化するのかということも、
自分の裁量な訳ですよね。

一日の時間はみな同じです。

そのなかで、どんな風に時間をクイエイティブに使ってゆくのか、
これは人生の質を決める大切なことだと思います。

そして今回のHさんもですが、私が回りの人たちを見回して、

「あら、素敵なご主人♪」と思う男性のそばには、

Hさんのような、強くて自分の足でしっかり世界に立っているような、
地に足をつけた賢い女性が多いのです☆

いつも身軽で実質的な豊かさをともにあるHさんとそのご主人。

その生きた英知を、その後の現在の生活にも、きっと最大限に
活かしていることと思います。

ご主人はパイロットの職を定年退職(パイロットさんは定年が早いですね)、
そしてHさんも航空会社関係の職から転職して、
最新のニュースでは、フランクフルトの会社に職を得てということでした。

また柔軟に、お二人に合ったライフスタイルを新たに構築していると思います。

柔軟さと人生に対する情熱と勇気と強いつながりがあれば、
波乗りをするサーファーのごとく、
いろいろな波がきても、ちゃんと乗りこなすことができるのだ、

そんなことを、お二人の姿勢を通して私も感じさせていただけたのは、
とてもラッキーなことだったと思います。