toggle

女性の生き方 in ドイツ8

女性

 

前回は、働くママとしての秘策のひとつをご紹介しましたが、

バリバリと働くキャリアウーマン、
その世界は、どんな世界なのかという視点から、ひとりの女性をご紹介します。

彼女は実は、夫の前の上司です。
ただ、一緒に働いた期間としては短いですし、
長く彼女の元で働いたわけではないです。

また、夫から漏れ聞いたことであるため、細かいことはわからないのですが、
それでも、その彼女を通して、ドイツ社会でバリバリと働く女性の姿にも
軽く触れたいなと思います。

トルコ人である夫の前の上司、名前はDさんとおっしゃるのですが、
私は直接お目にかかったことはありません。

畑ちがいの部署に移動して、夫の上司になったのですが、
きっと彼女にとってもチャレンジングだったと思うのですが、
コミュニケーション能力に優れて、状況把握もとてもシャープで
できる女性であると、夫から聞いていました。

その彼女、現在はメキシコです。
3年間の任期で単身での赴任のようです。
ご主人はこちらに残って、そして奥さんの帰りを待つということですが、
日本のお父さんの単身赴任の、男女違いのヴァージョンですね。

女性もキャリアを踏む段階では、そういう機会もでてきますね。

Dさんは以前にも、インドに1年間単身で赴任していて、
彼女はキャリアアップにフォーカスしていて、
それなりのチャレンジを受け入れ、そして認められる成果をあげ、
着実に出世の階段を上っている女性です。

キャリアと普通の暮らしの充実。

これは誰もがある意味、何がどれだけ大事なのかは違っても、
選択を迫られたり、心を悩ませる時があるのではないかなと思います。

Dさんは夫の元上司ですから、
彼女の主に仕事上の表の顔しか、伺い知ることは出来ませんが、
多分、決断する前にはもちろん、ご主人と話し合って、
双方がベストとして決めたことなのでしょう。

(後日談としては、その後離婚されたと聞きました。)

様々なタスクを引き受け、成果も出し評価され、
さらにたくましく大きくなってゆくこと。

女性にとっては、そういう仕事の場で表舞台での機会を得ることが
とても難しかった時期が、かなり長かったと思うのです。

けれど時代が少しずつ変わり、現代の私たちはそれを選べるようにも
なってきていつつも、

何が自分を幸せにしてくれるのかということでは、
それは、自分だけが知ることが出来ることです。

ですので、オリジナルな人生を創るという意味では、
選択の大切さが、選択肢が増えたことにより、より大きくなっているとも言えます。

Dさんのように、キャリアが大事でバリバリまい進するのもあり、
あるいは、そういうスタイルが自分のものではないならば、
どの辺りが自分にとってのベストバランスなのか、

何が必要で、何が要らないのか・・・

そういうことをしっかりクリアにしてゆくことが、
情熱で進むことと同時に、現代においては、とても大切になります。

ドイツにおいては、女性が働くという場においては、
多分日本より整備されている面があり、

経営陣の3割は女性で占められるべきという考えが
制度にはまだなっていないとしても、俎上にあったりします。
そういう意味では、力のある有能な女性は
今までの時代より、かなり追い風の吹く環境にいるとも言えます。

またドイツでは、育児に対してのサポートがとても篤いですので、
女性が働き続けるということを応援する流れは確かにあります。

同時に、それだからこそ、女性として、
自分の人生はどうあって欲しいのかという、
自分のオリジナルなスタイルを見つけることは、
パラドックスのようですが、一方ではより難しくなっているのかもしれません。

以前はそもそも、女性に門戸が開かれていなかったため、
そこでの可能性を考える必要もなかったのが、
今はさまざまな可能性も開かれてきているだけに、

他の人と比べたり、
自分の本来の望みではないのに、風潮に乗らないといけなかったり、
あまり器用にあれこれと出来ない女性も、
様々しないといけないと感じるプレッシャーがあったりなど。

選択が多いが故の悩み、苦しみもまた
特に30代くらいの女性などに、別の意味で増えているのかもしれません。

自由は選択が多いだけの結果ではなく、
やはり自分軸で、自分をよく知って、
得たいものと、スルーしてもいいものを見分けて、
そして離してゆく勇気も必要になります。

また自分にとっての本当の豊かさということを、
しっかりと把握できていることも大切です。

そういう意味では、今の時期は、
女性が本当に自由になってゆく前の、
また同時に、男性も本当に自由になってゆく前の、
様々が混沌としてあるときなのかもしれません。

自分を知り、自分のright な場所を知り、
right な人達と、素敵な経験を創り
それを日々楽しみ充足している女性は、
どんなスタイルであっても、それぞれに美しく輝いていると思います。