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2020-05-03

心の中の怖れの扱い方

今回は、自分の心の中でモンスターをつくってしまうこと。
それをしっかり見つめ、「やめる」ことについてです。

私たちは小さな頃、周囲の意見、考え方、価値観、言葉を
そのまま素直に受け入れて成長してきました。
物事の判断をするフィルターができる前に
もうその価値観という「海」にどっぷり浸かっているということです。

その声(海)は

「そんな風だと、誰にも好かれないわよ。」

「グズで何ひとつうまくできない子ね!」

「あなたより弟の方がずっと可愛い。」

そしてそのときのそれを言った人の表情なども記憶に入れています。
そんな自分を制限する負の声や経験がひょんなところで顔を出し、
影響してくることが多々あります。

◆◇◆

誰かが何気なく言った言葉、あるいはふと見せた表情、状況が引き金となって、
前に経験した感情・情報も自動的に引き出され、
ネガティブな思い込みで、新しい体験も塗りつぶしてしまう。

心のネガティブな声から連鎖となり、
現状も○○に違いない!と過去からのもので決め付けをしてしまう。
そしてそれが自分の世界の真実に思えてしまう。

心の中の小さな傷ついた人が、暗闇に押し込まれた中で、
何かの影がろうそくで揺れて大きく映ったのを見て、
それはモンスターに違いない!とおびえてしまう。
そして、その怯えが増殖してさらに力を振るってしまう。

◆◇◆

私たちは誰も、たぶんひとつ以上はそういうテーマを持っています。

そのテーマになると、心がうずく、グサッとくる。
冷静ではいられない、心臓がバクバクする、自動で感情のスィッチが入る・・・
という種です。

そういうものは怖い、見たくないと思って押し込めたものですから、
怖い、怖いという(思い込みの)中で育ててきてしまっているのです。

そしてそれをなんとかしたいと思ったら・・・

究極はちゃんと正面から見ること。
怖くても対面すること。

すると、なあんだ、大きなモンスターだと思っていたのが
実は・・・小さなねずみだった・・・

見つめることで、等身大に戻ってゆきます。

「○○にちがいない」

「いつもそうだよね」

「こういうことばっかりだよね」

「どうせだめだよ、いつもそうだから」

こういう声が聞こえたら、検証してみること。
それは本当なのかどうか?を。

◆◇◆

誰かと口論になったことも、後でじっくり考えると、
自分のもともとあった怖れで、決めつけてしまうことからスタートしていたり。

ガクッとするのですが、それは同時にモンスターの仮面がはがれて
等身大の、対処できるものへと変化したときでもあります。

その過去の時点での仮の安定のために、見ないと決めて押し込めたものが
心の中でモンスターに育っているのなら、
少しはらをくくって眺めるのが、根本的解決。

ちょっと勇気が要りますが、まずはモンスターをもう飼い続けないと
決心してみませんか?

そしてそれが対・人のテーマであるなら、これも勇気がいりますが、
正直な気持ちを見て、正直なコミュニケーションをすること、
これがとても大切です。

しっかり見ること、対話することは、思い込みと真実を見分けるために
必要なことです。

ネズミをモンスターに育てるのはやめて、
心で育てるなら、なにか美しいものにしてみましょう。
たとえば、自分のハートに咲く薔薇の花とかですね。

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