マルチタスクは無しで、今ここを味わう!
日常が慌ただしいのは、表の理由と裏の理由が
あわただしくてクルクルと過ごしている時、
「目が回るような」なんて表現をします。
確かに中心がずれてしまった不安定さの中で、
エンジンだけが切られることなく回転し続けているような、
バランスの悪さってありますね。
それが心地よくない感じを運ぶんです。
実際どんなことで日々がすぎるのか、ニュートラルに記録、統計を取れば、
「忙しさ」って、目に見える本当に忙しいという中味。
そしてそれ以外の、気持ちに付随している、裏の忙しさ(忙しさの感覚)、
この二つがあります。
たいてい私たちは余裕がなくなると、その二つを混同して
ただ「忙しすぎる~!」とキーーーとなり、悪循環に入ってしまいます。
けれど、実は小さなことで不安定から安定へ移れる
忙しい時、次々に目の前にあるタスクを速く速く解決しようと、
心はドキドキはやります。
マインド、頭にだけ血が上って、体の下の方、肚あたりは
全然落ち着いていない状態。
そんな時は、よりバランスの取れた状態に戻るために、
ふっと息を吐いて、おいしいお茶をちゃんと味わおうと意識すること。
お茶を一杯、時間にして5分でも味わえます。
気持ちのせわしなさは、そんな小さな時間まで惜しいと思わせてしまいますが、
その、ちょっとしたゆとり時間を入れてあげられるかどうかが大切。
自分の取り組みの姿勢も変わり、より安定した心持ちが入ってきます。
そして重ねて、
イメージでふわっと自分自身とその周囲に
たとえばグリーンの色をまとわせてあげる。
イメージが苦手な方でも、色は思い起こせるはず。
そしてふっと深く息をして、それを隅々まで取り込む。
これをプラスしてみると、さらに心身に安らぎが満ちます。
もう一つ、大切なこと。。。それは?
マルチタスクから離れて、目の前の一つ一つを処理してゆくこと。
特に女性はマルチタスクが得意なこと、家庭と仕事の両立という綱渡りを
しなければならない状況もあり、
特質と、環境でつい陥りがちに。
いろんなことに同時に手をつけて、あるいはアンテナを向けて、
次から次へと解決できる潜在能力が女性にはあります。
けれど、あまりにそれに頼りすぎると、機能重視になって、
今度はギスギスして、「私はロボットじゃない!」という気分になってきます。
感情がささくれてしまうと、多少効率よくいろいろできたとしても、
かえって面倒なことになりますし、第一心が楽しくありませんね。
効率さに逃げ込もうとしているのを発見したら?
ですので、そういう時には、
『緊急の用事は実は緊急じゃない』
『一番緊急じゃないから後回しと思う事こそ、実は大切なこと』
これを思い出して、走り込もうとするマインドさんを止めてください。
効率の中に、長く続く幸福は宿りません。
心を育む必要な時間のゆとりもなくしてしまいます。
時間の質をやさしさでクリエイトする
マインドさんは「時間」という世界に棲んでいます。
けれど、私たちが何かをただ楽しんでいる時、平和な心の中で寛げています。
時間から解放された、魂とつながっている時空、空間です。
何かをクリエイトする、その人の周辺には優しさの気のようなものが漂う、
こんな風に思います。
上の写真の見事なボビンレース。
作り手さんは、幼少の頃から家族に習って
生涯をかけてブラッシュアップしてきた、その賜物です。
丁寧に編まれる風景、そこには機械で編むのとは違うぬくもりや歴史が宿ります。
私たちの生活も同じで、毎日のなんていうことのない繰り返し。
けれどいかにそこに命を吹き込めるかは、私たち次第ということになります。
どんな時間の質を創るのか?という、私たちに委ねられている部分です。
便利さと、ほどよい非効率さを共存させる
今の私たちの周りはとても便利ないろいろに囲まれています。
けれど、それと連動して、では心の豊かさまでついて来たのか、
あるいは相反しているのか。
どうなんだろうと考えることがあります。
私たちが快適に暮らすためには、便利なもの、効率重視の側面も
もちろん必要になりますが、行き過ぎるとかえって
私たち自身を、私たちの暮らしを、違う方向へと導いてしまいます。
私は去年の夏から秋にかけて、ごく少量ですが庭でじゃがいも作りをしてみました。
そして収穫できたのは、3つの苗から、大きめのじゃがいも一袋。
効率ということを考えたら、お話にならない結果でした。
けれど、その「余白時間」「育つ時間」へ思いを馳せることが、
効率とは違う喜びや感謝や、自然のリズムを敬う気持ちを呼び起こさせてくれます。
実際、外にたいしてだけではなく、私たち自身に対しても、効率重視の中では、
優しい気持ちを持つことを忘れがちになるんです。
日々生き急いでいるな、効率で息が詰まっているなと思ったら
マインドが次々に出すマルチタスク遂行の案を退けて、
「まずはおいしいお茶を飲みましょ!」と、心地よい音楽をかけることが
おすすめです。
英国人ではありませんが、日々欠かさずお茶を飲む私としては、
お茶は単に飲み物という以上の、心の豊かさの象徴です。
マインドからふっと離れて、自分の感性や感覚と一緒にいられる時間で、
私たちのやわらかい心は息を吹き返します。